オーダーメイド傘とカフェの店。
アメオト舎は浜松市中区上島の電車通りから1本外れた静かな通り。
木・金・土と、ときどき雨の日、オリーブの木に赤い傘がかっている時にオープンしています。
小雨がパラつく日にお店の前を通ったら、傘が見えたのでお邪魔してきました。
「あら、前に来ていただいたことありますね。
お嬢さんと来ていただいて。覚えてますよ。」
え、憶えていただいてたんですか!?
前にこちらにお伺いしたのが、2〜3年ほど前だったような…。
このお店の持つ静かに時が流れるような雰囲気に、ちょっとうれしくなってしまいます。
雨がテーマのカフェってちょっと面白いですね。
アメオト舎さんはもともと農林業のご家庭で、雨がふると外の仕事ができないので一家が集まり楽しかった…ということが原風景になっているのか、"雨の日にちょっと楽しいあまやどりができる店"というコンセプトでこのお店を始められたそうです。
オーダーしたのは紫陽花色のソーダと、てるてる坊主のクッキー。
ソーダの優しい甘みが、初夏の爽やかさを感じさせます。
サイダーのシュワシュワという音、氷がカランコロンと鳴る音。
静かな音を感じながら、お話をきいていきます。
小さなスペースの店内には手紙を書くためのインクやレターセット、マスキングテープなども置かれています。
これは「あまやどりをしている間に、大切な人に手紙をかこう」という事で置かれたもの。
お酒のボトルキープならぬ、お手紙用のインクのボトルキープもあります。
「〇〇さんから届く手紙のインクの色って、いつもステキな色だな」って思ってもらえたら嬉しいですね。
店内にはポストもあります。
ここに入れるのは見知らぬ誰かに書く手紙。
「どこのどんな人にとどくのかな…」そんなことを考えながら、ペンを走らせるのも楽しいもの。
「どんな声が届いているのかな?」
誰かの声をポストを開けたときに手紙が入っていたら読む事ができます。
お持ち帰りいただいても、戻してもらってもかまいません。
誰が書いたのか、誰に渡ったのか、秘密の交換日記のよう。
僕だったら何を書こうかな。オススメのランチの店でも紹介してみよう。
誰か行ってくれるかな? 美味しいっておもってくれるかな?
想像が膨らみます。
オーダーメイド傘についてもお伺いました。
なんとなく、オーダーメイド傘って布地の部分を好きな模様や色にできるんだろうなぁ〜程度に思っていたのですが、もっと自由度が高くて面白いものでした。
布地の部分は、色や柄はもちろんのこと、例えば浜松注染や遠州織物にしてみたり、デニム生地にして色が変わっていくのを楽しむ事もできるんですって。
見せていただいた中でも面白かったのが、野球好きの方がオーダーした傘。
柄の部分がバットの持つ場所みたいになっていて、開くと野球のボール柄なんですっ!!
元々、お子さんにあげたファーストバットが折れてしまって、そのバットを利用して何か作れないか?という発想から出来た傘。
『傘』を通して大切な想い出を繋いでいくという事もできるんですね。ビックリです。
依頼内容によりきりますが、オーダーメイドの傘はそれなりの高額になってしまいます。
オーダーメイドではありませんが、わりと安価でお洒落な傘もたくさんあります。
傘一つで雨の日が楽しくなるもの。興味のある方は一度相談に行ってみることをオススメします。
「カランコロンカラン♪」
傘についてお話を伺っていたら、常連さんがいらっしゃいました。
しばし談笑するなかで、「みんな、ここに来てお話をするのが好きなのよ。」とおっしゃられていました。
本当にそのとおりですね。お話してたら楽しくっていつの間にか時間が過ぎていきます。
今はコロナ禍で残念ながら自粛しているものの、アコースティックライブも定期的に行っていたそうです。
シンガーソングライターの聞間拓さんを始め、有名なミュージシャンも演奏に来られているそうです。
聞間拓さんのライブハウス応援プロジェクトのCD
また、アメオト舎ではお客さんの発案のおとなの部活動といったイベントが、定期的なものも含めて15〜20ほどあるそうです。
例えば、サイフォンコーヒーを楽しむ会、敷居の低いペン字・アート書の教室、着物部…などなど。
ミュージシャンもお客さんもアメオト舎さんが好きでここで話をしたいから。
この雰囲気に人が集まってくるのだとおもいます。
アメオト舎さんオリジナルグッズ
あっという間に1時間ほど。いっぱい話が聞けたのでおいとまします。
お店を出たら小雨はあがっていました。
楽しいあまやどり時間。心の天気も晴れたようです。
みなさんも一緒に、楽しい雨の日を過ごしてみませんか?
傘と小さなcafe アメオト舎
住 所/浜松市中区上島2丁目25-15
営業日/木・金・土・ときどき雨の日 14時~18時(臨時休業・臨時オープンあり)
コメント