ZAZAシティ西館の通りを挟んで向かい側にある杉浦レコード商会。
演歌歌手のポスターが貼られ、時代が止まったような雰囲気の店舗は気になっている人も多いのではないでしょうか。
jimottomallが杉浦レコードの門を開かずしてどうする!!
と、行ってまいりました。
演歌や民謡のレコードがいっぱい!!
演歌といえば津軽海峡冬景色とか、紅白で歌われるほどのメジャーな曲しか知らないため、ドキドキしながら入店したのですが、扉をあけたら品のいいお母さんが出迎えてくれました。
「若い人の欲しいのは無くてね〜、ごめんね〜。」
今は新しい商品は入荷せず、残ったレコードやCD・カセットテープを売っているそうです。
演歌の知識があまりないので、ジャケ買いをすることにします。
演歌のレコードジャケットは今のミュージシャンの洗練されたジャケットと違い、歌手の顔がバーーンと出ているのでいい表情のレコードがいっぱいです。
jimottomall編集長タテイシは、妖艶なフェロモンの熟れたお姉様が大好きなので、ムンムンとした妖気を感じるレコードを2枚(ドーナツ盤)と三波春夫先生のレコード(SP盤という蓄音機で再生できるレコード)をゲット。
「ちょうど最後の1枚残ってたからこの袋に入れるね〜」と入れてくれたのはEPIC/SONYのロゴマークの紙の袋。
現在のEPIC Records Japanとは違う見た事のないロゴマークです。
どんなにググっても情報が出てこないので、音楽評論家の小川真一さんにお伺いしたところ1978年から1988年の間に使われていたロゴだという事を教えていただきました。この紙の袋は78年レーベル創立当時のものと思われるそうです。
今から40年以上前に作られた袋。とても貴重な袋ですね。大事にします。
ちなみにレコードは鴨江アートセンターのロビーに設置されているレコードプレイヤーで再生しました。
南原圭子さんのさすらい艶歌はしっとりとした低音ボイスの演歌。
神戸一郎さんと萩原冴子さんのゆ・れ・て浜松は、デュエット曲ならではの夜景が似合うような曲でした。
個人的にはゆ・れ・て浜松が好きですね。
歌詞に浜松の町名が出てくるのもポイントが高いです。
それでは少しだけ聴いてみましょう。(音が悪く申し訳ありません。鴨江アートセンターのスピーカーは良いのですが、僕の録音が上手にできていませんでした。失敬。)
まずはさすらい艶歌から
次にゆ・れ・て浜松
三波春夫さんのレコードは蓄音機用なので、回転数も合わずこちらでは再生できませんでした。また何かの機会に聴いてみたいですね。
昔はレコードの販売以外にも、蓄音機の修理も請け負っていたという杉浦レコードさん。
「私が嫁いだ頃にはここに作業場があってね。」とお母さん。
…ってアレ?
「このお店って何年頃からあるんですか?」と聞いてみたら、なんと大正の時代から続いているお店という事を教えていただきました。
壁にかかっていた写真は昭和10年頃の写真。
中央にあるお店が杉浦レコードで、手前にある道がZAZAシティと杉浦レコードを挟む国道257号です。
道が光って見えるのは、当時未舗装だった道路に初めてアスファルトを引いたからだそうです。当時のハイカラな雰囲気が伝わってきますね。
写真中央が杉浦レコード商会。レコードが1枚50銭と書かれています。
大正→昭和→平成→令和と時代をまたぎ、浜松の音楽文化の一端を担ってきた杉浦レコード商会。残念な事に、浜松を見つめ音楽を奏でてきたこのお店も、終わりの時間が近づいているようです。
「ゆくゆくはこのレコードは全て処分しなきゃいけないのよね〜」
ちょっと寂しそうに仰られるお母さん。
なかなか演歌の需要も少ないですし、サブスクが主流のこの時代にレコードはなかなか売れるものではありません。
「演歌ってわかんないからなぁ〜。」ってまぁそう言わず、ジャケ買いでも、世間話でも、キッカケはなんでも。レコードを買って聴いてみたら何か面白い発見があるかもしれないですよ。(プレイヤーが無くても歩いて5分の場所にある鴨江アートセンターで無料で聴くことが可能です。)
浜松の音楽好きのみなさんっ!!
今すぐ杉浦レコード商会に走れっ!!
杉浦レコード商会
〒430-0935 静岡県浜松市中区伝馬町100
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